以前からオットが新書を読んでいるのを見るたびに、「新書なんて高校生がレポートに丸写しするために読むものだ」と馬鹿にしてました。なんでそんなことを言ってたかというというと簡単に書かれすぎているから。
新書って読む→考える(もしくは想像する)→理解する、ではなくて読む→頭に入る、なので、私にとって読書の一番の楽しみである「考える(想像する)」がなく、考えずにさらっと読めてしまうので本当に理解しているというより単純に頭に情報が入っているだけに感じるのです。あと偉い学者さんが書いている場合「あなたたちにもわかるように簡単に書きましたよ~」と馬鹿にされているような気もします。これは被害妄想ですが、簡単な言葉で書いたって難しいものは難しいんだ!と言いたくなるし。
なのでこの本を買った時は見つかったらどうしようとどきどきでした。
でも信頼できる書評でこの本がオススメされていたので・・・。
結局見つかっちゃいましたけど。
まず読んでびっくりしたのが化学畑の方の本なのにすごく文章が綺麗なこと!風景の描写とかが流麗で瑞々しく、目に浮かんでくるような修辞を用いたエッセイのようです。これだけで読んでいて楽しいのに、どういった経緯で発見が成されたか、と少しずつ化学史を少しずつ積み重ねていく構成もミステリーみたい。
「生物は流れの中にある」という箇所がとても興味深かったです。諸行無常・万物流転という四字熟語が頭をよぎり、食べることって空しいこと?と少し考えさせられてしまいました。
キャッチーさを狙いすぎたタイトルは少し失敗かと。
これは編集者が決めたのかもしれないけど。
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